借地権を設定した当時の契約書が無く、その後、相続などを経て一番初めに契約を結んだときのことを知る人が現在は誰もいないという状況も珍しくありません。そこで改めて契約書を取り交わし、地主と借地権者のあいだで借地権の内容を明確にしておきたいというご相談を受けることがあります。
良い機会なので地主と契約内容を確認してみましょう
かつては口約束から始まった借地契約も、相続によって世代が変わり、契約書が存在しないことが原因で生じるトラブルもあるでしょう。そこで改めて契約書をつくり、地主と借地権者で認識の相違が起こらないようにしておくことはとても重要です。ここでは借地契約書を取り交わす際に気を付けたい内容をご説明致します。
【借地契約期間】
いつから借地契約が始まったのか、過去の書類を探しても、地主の方に聞いても分からない場合があります。そんな時は、今ある資料の中から推測してみるのも一つの方法ではないでしょうか。
例えば、建物の登記をしている場合は、登記事項証明書(法務局で取得できます)に新築年月日というものが記載されていますので、その新築日以前(建築期間も含め)より借地権が存在していたという事が推測できます。
また、住民票や戸籍などに借地権が存在する住所の記載がないか確認してみましょう。住民票や戸籍謄本には居住を開始した年月日が記載されておりますので、そこに住んでいたという事実が確認できるのではないでしょうか。
ただ、いずれも推測に過ぎず、借地権があったであろう日の目安にしかなりませんので、これらの資料を元に地主の方と相談されるのが得策です。
【借地面積】
どこからどこまでが自分が借りている土地なのかが分からないと、借地権を売却する際や建物を建て替える際にも困るのではないでしょうか。借地権との境に境界標等が整備されておらず、土地の測量図面等も残っていない場合には、昔建物を建てた時の建築図面や現在の塀の位置等を頼りに地主の方と相談されてみてはいかがでしょうか。
【その他にも下記の内容について定めておくと良いでしょう】
・地代の額やその支払い方法
・地代の改定についての取り決め
・借地権の目的 (堅固建物なのか非堅固建物なのか)
・借地権を更新する際の「更新料」
・借地権を譲渡する際の「借地権譲渡承諾料」
・建物建て替え時の「建替承諾料」 等など、、、
このように、非常に多くの事柄を契約書に明記しておく必要があります。そして、予め契約書に盛り込んでおく事により、将来発生する可能性のある費用をあらかじめ把握する事が出来るようになります。盛り込む内容については地主の方との話し合いになりますが、お互いの為にも可能な限り詳細を盛り込んでおいた方が良いでしょう。
地主に話す前に、まずは専門家にご相談を
地主と借地権者の関係を良好に保つためには、少しでも認識のすれ違いが起こらないように努めることが大切です。アプローチの仕方一つで地主の機嫌を損ねてしまう可能性もありますし、契約書の内容の刷新ともなれば構えてしまう地主も多いでしょう。
そのようなときは、無理に当事者間だけで解決しようとせず、専門知識を持った実績豊富な専門家にサポートを依頼することをおすすめします。株式会社新青土地コーポレーションは借地権に関するさまざまなご相談の解決実績がありますので、安心してお任せください。
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